香川県に熊はいるの?出没情報や生息の有無を徹底調査

ヒグマ
ヨス

執筆者

香川県丸亀市在住。香川で生まれ、育ったブロガー。2013年に始めたブログ「ヨッセンス」は月に100万回読まれるブログに。香川県の楽しいところ、美味しいものを紹介します。著書『効率化オタクが実践する 光速パソコン仕事術』『読まれる・稼げる ブログ術大全』。

香川県で熊って出るの?

登山やキャンプの計画を立てるとき、気になりますよね。

結論からいうと、香川県では熊が目撃されたことは一度もありません。つまり、出没リスクは極めて低めです。

本記事では、さらに香川県に熊がいない理由四国全体の熊の状況や、四国の動物園にいる熊の情報まで紹介します。

香川県に熊はいるの?【結論:いない】

冒頭でも触れましたが、香川県には熊は生息していません

ヒグマ
ヒグマ(2016年旭山動物園にて撮影)

そうです。高松、丸亀、坂出、善通寺、観音寺、さぬき、東かがわ、三豊のどの市にも小豆郡、木田郡、香川郡、綾歌郡、仲多度郡のどの郡にも熊はいません

環境省の資料「クマ類特定鳥獣保護管理計画技術マニュアル」内にも次のように記述されています。

注:クマの生息しない次の府県を除いた;茨城県,千葉県,愛知県,大阪府,香川県,愛媛県,大分県を除く九州,沖縄県

クマ類特定鳥獣保護管理計画技術マニュアル | 環境省

厳密には、今までに香川県で誰も熊に出会ったことがないことが、イコールで本当に生息していないという証明にはなりません。

とはいえ、香川で熊に遭遇する確率はほぼないと言えるでしょう。

四国全体で見ると熊はいるの?

ではもうすこし範囲を広げて「四国に熊はいるの?」という疑問もありますよね。

こちらの回答は「ごく一部の地域にだけ、非常に少数の熊(ツキノワグマ)が生息している」です。

ツキノワグマ
ツキノワグマ(愛媛のとべ動物園で撮影)

四国のツキノワグマは、剣山つるぎさんを中心とした四国山地東部(徳島県〜高知県北東部)にわずかに生息しています。

地図で見るとこのあたりですね。

一方、香川県と愛媛県では現在のところ生息が確認されていません。

四国に熊がほぼいないどころか絶滅寸前

「四国に熊はほとんどいない」ということで安心した人も多いと思いますが、むしろ四国の熊は絶滅寸前という実情があります。

環境省の資料では、この地域に生息する熊は「地域個体群(LP)」と位置付けられており、全国的にも重要な保全対象です。

四国のツキノワグマの個体群は、推定で16〜24頭(2019年時点)と非常に少なく、「絶滅危惧ⅠA類」に分類されており、絶滅寸前の状態です。

環境省レッドデータブック(2019)では「絶滅のおそれのある地域個体群(LP)」とされている。近年の DNA 解析の結果に基づく生息個体数推定値は 16~24 頭とされており(鵜野ら、2019)、適切な対応によって四国個体群を絶滅させないことが喫緊の課題となっている。

四国におけるツキノワグマ出没対応ガイドライン | 中国四国地方環境事務所

認定特定非営利活動法人四国自然史科学研究センターの運営する「 四国ツキノワグマ保護プログラム - SAVE THE ISLAND BEAR」という熊を保護する情報をまとめたサイトすらあるレベルです。

つまり、四国全体を見てもツキノワグマはほぼいないようです。

なぜ香川県に熊はいないの?

ではなぜ香川県に熊はいないのでしょうか?

そもそもですが、四国が小さな島であることが熊の生息しにくい条件だそうです。

世界的にも島に生息するクマは非常に稀です。ツキノワグマでは日本と台湾、海南島(中国)に限られます。そのなかで島の面積がもっと小さく、最も絶滅が心配されるのが四国のツキノワグマなのです。

生息状況 - 四国ツキノワグマ保護プログラム - SAVE THE ISLAND BEAR

さらに、香川県には熊の生息しやすい山地も四国の他県に比べて限られています。

現在クマが生息している剣山のエリア(四国東部)からも地理的に遠く隔てられているため、そこから熊が渡ってくることもありません

ちなみに愛媛県では1972年に1件だけ熊を捕獲した記録が残っているそうです(それ以降はゼロ)。

全国で出没が相次ぐクマですが、愛媛県自然保護課などによると、1972年を最後に愛媛県内でクマの生息が確認できる証拠はないといいます。

「愛媛にクマは本当にいないのか?」53年前に小田町で捕獲されたツキノワグマを最後に生息確認なし【愛媛発】|FNNプライムオンライン

でも香川県にいたっては出没記録・捕獲記録が一切存在しないそうです。

ますます安心しましたね。

【おまけ】四国の動物園にいるクマ

最後におまけとして、四国にある動物園にいるクマも、実際にわたしが撮った写真とともに紹介します。

動物園の名称飼育されている熊の種類
とべ動物園(愛媛県)ホッキョクグマ、マレーグマ
とくしま動物園(徳島県)ツキノワグマ、ホッキョクグマ
のいち動物公園(高知県)マレーグマ
わんぱーくこうちアニマルランド(高知県)ツキノワグマ
四国の動物園にいるクマ

なんと、香川県には動物園(=しろとり動物園)にもクマは存在しないようです!

とべ動物園(愛媛県)

とべ動物園にはホッキョクグママレーグマがいます。

こちらは有名なしろくまピース。

とべ動物園のホッキョクグマ
とべ動物園のホッキョクグマ(2015年に撮影:しろくまピース)

日本初の人工哺育ということで有名になりましたよね。2025年10月現在で25歳です。

以前はヒグマ、ヒマラヤグマ、ツキノワグマもいましたが、現在はいないようです。

ツキノワグマ
とべ動物園のツキノワグマ(2015年に撮影)

とくしま動物園(徳島県)

徳島にあるとくしま動物園にはツキノワグマホッキョクグマがいるそうです。

とくしま動物園の看板
とくしま動物園のサイン

わたしが行ったときの記録に写真が残ってないので、その当時はいなかったのかも?

のいち動物公園(高知県)

高知県にあるのいち動物公園にはマレーグマがいます。

わんぱーくこうちアニマルランド(高知県)

わんぱーくこうちアニマルランドにはツキノワグマがいるようです。

まとめ

ということで香川県には熊はいないという内容でした。しかも香川県の動物園も含め。

もちろん、人間が出会ったことない=存在しないとは言い切れませんが、公的な資料を見ることで安心できますよね。

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