こんにちは! ヨス(プロフィールはこちら)です。
2014年3月1日〜6月1日まで丸亀市猪熊弦一郎現代美術館で開かれていた「あそびのつくりかた」という企画展に行ってきました!!
あそぶ、とはどんなことでしょうか。現代の行き届いたサービスによって、人は日常に起こるかもしれないちょっとした困難を、比較的簡単に回避できるようになりました。楽しいことでさえ、自分で探す間もなく、あらかじめ用意されて身の周りにあふれています。市場化されたあそびに取り囲まれるなかで、私たちは与えられ続けることの閉塞感から抜け出し、さまよいながらも困難を解決したり、楽しさを発見する方法を見つけていかなければならないのかもしれません。あそびが「精神の技術」*と称されることがあるように、人の心が崩れそうになっても立ち直り、いきいきと生きる感覚を取り戻す技術がそこに備わっているように思えます。退屈にみえた物事や困難までもが、私たちの行為や工夫によって豊かなあそびへと姿を変えていくとしたら。それは思考のレッスンであり、精神の技術であるのでしょう。現代美術で心も身体もときほぐし、ワクワクすること。そこには精神の技術につながるヒントがたくさん詰まっています。 (*山口昌男「『遊び』の本来の姿」『笑いと逸脱』筑摩書房、1984年)
あそびのつくりかた|企画展|MIMOCA 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
中に入る前に、美術館の周りを散策していたのですが、いたるところにひらがなが!?
全部をそろえてみると「あそびのつくりかた」になります! 子どもと一緒に中に入る前の「ひらがな探し」で結構楽しみました。
子どもは無料ってのがいいですね。大人は950円でした。
入ってすぐに迎えてくれたのが、このモジャモジャ。河井美咲さんの、触ったり、上に座ったりできる「作品」です。めちゃ可愛いですね。
クシがおいてあって、毛づくろいも自由にできます。子どもがかなりハマっていました(笑)。
そして展示場(3階)に登って、ビックリ!!
モジャモジャでかっ!!
河井美咲さんの「Doggy Dog」という作品です。ここにも大きなクシがあって、毛づくろいできます。おもろー!!
そして隣には、着れるコスチュームのコーナー。これも参加型で楽しい。
子どもも大人も大喜びです。ちょっと服が重かったけど。
そして来ました。来る前から、子どもが楽しみにしていたコーナー……というか作品。
この布団の山は小沢剛さんの「あなたが誰かを好きなように、誰もが誰かを好き」という作品です。
ここに入ったら、こういう封筒を渡されます。
封筒にはこう書いてあります。
例
この封筒の中に入っている絵は、ほかの国の誰かが描いたものです。これは好きな人の顔を描いたもので、あなたへのプレゼントです。
1.中に入っている無地のカードにあなたの好きな人の顔を書いてください。
2.描いた絵はポストに入れてください。
いつかあなたの描いた絵が、ほかの国の誰かに贈られるかもしれません。
なるほどー! 面白い。で、ポストはどこにあるのかと言うと……
布団の山の頂上にある顔の絵。この口の中に「自分で描いた絵」を投函するんです。ははは! 一連の動作が楽しすぎー!
でもとりあえず子どもたちは布団の山で滑り台をしたりして大はしゃぎしました。手紙なんて後回しになりますよね。当然です。
トンネルもあります。これも楽しいですが、一方通行というルールがあるので、お気をつけを!
あと、ここでは走ってもダメです。うちの子ははしゃぎ過ぎで注意されました。すみません。
ひと通り遊びつくして、うちの子はやっと絵を描きました。
誰の絵かと聞いても教えてくれませんでした(笑)。そしてポストに投函して、また遊びがはじまりました。いつまで遊ぶんだろう?
さぁ、もう長い時間いたし、子どもも大満足したし、帰ろう……と思ってると、1つ行っていない場所があることに気づきました。
なんか薄暗いな?
梅田哲也さんの作品なのですが、上の方でライトみたいなのがぐんぐん回っていて、ライトがチカチカしていました。おや? 奥の奥の方に入り口が?
中に入るとまたしてもビックリ! ものすごい作品がありました。
クワクボリョウタさんの作品「10番目の感傷(点・線・面)」です。
これはやばい!! さっきの布団の山で大々満足していたのに、これを見て心から「来て良かった!」と思いまくりました。
しかもこれを見ずに帰りそうな勢いだったんですけど(笑)。
この作品は、口で説明してもかなり伝わりにくいのです。
電球を玩具の電車に付けて走らせているんですが、その周りに配置したいろんな道具が部屋(正方形で狭い)の壁に大きな影として映しだされます。
活字で書くとたったこれだけなのですが、見るとすごいのです。
たとえば、おもちゃの車とか、積み木を置いているところは、街並みに見えます。
写真でうまく撮れなかったのですが、圧巻なのは最後の方にあるザル。
ザルの中を電車が通った時にできる影は部屋中を覆い尽くし、まるで見ている私達もザルの中に入っているようでした。
本当に見てよかったー!!
最後に影をテーマにした作品を見たので、帰り道は影ばかりに目が行きました。
本当に体感型の作品ばかりで最高に楽しかったです。
子どもたちにもアートの面白さが伝わっているといいなーと思っています。