こんにちは、うどん県ブロガーのへんもです。
讃岐うどんのお店に行くと、よく似た写真が並んでいる「釜揚げうどん」と「湯だめうどん」。
両方とも「お湯の中にうどんが入っていて、つけだしにうどんをつけて食べる」ので、同じメニューだと思っている人もいるかもしれません。


しか〜しっ!!
実はこの「釜揚げうどん」と「湯だめうどん」はまったく違うメニューなのです!
「釜揚げうどん」と「湯だめうどん」のメニューの違いを理解できると、讃岐うどんがさらに楽しめるようになりますよ。
本記事では「釜揚げうどん」と「湯だめうどん」の違いや、「ひやあつ」と「あつひや」って何?など讃岐うどんメニューのわかりにくいところを超わかりやすく解説していきます。
充実したうどんライフにぜひお役立てください!
目次
これを見ればすぐわかる!
讃岐うどんのメニューを徹底図解!!
讃岐うどんのメニューがひと目でわかる早見表を作成しました!
「釜揚げ」も「湯だめ」も「ひやあつ」も「あつひや」もこの表があれば意味がわかります。

この讃岐うどん早見表をバックプリントにしたTシャツも販売していますよ。
うどんツアー中この讃岐うどん早見表Tシャツがあれば盛り上がること間違いなし!
讃岐人が香川県外の人を案内するときにも絶対ウケる…はず。
Tシャツ購入はこちらから。
「釜揚げうどん」と「湯だめうどん」の違いを解説!
釜揚げうどんと湯だめうどんの違いはうどん作りの工程の違いです。
讃岐うどん早見表で紹介した讃岐うどんの調理工程に沿って写真付きでご紹介していきます。
粉を練って生地づくりをする工程はどのうどんも共通です。
メニューの違いにはあまり関係がないので省略して、できあがった生地を切るところから説明します。
1.うどんの生地を切る
うどんの生地を薄くのばして、細く切っていきます。

このように手切りするお店もあれば、機械で一気に切るお店もあります。

切り終えた麺はこんな感じになっています。

2.麺を茹でる
切り終えた麺は、大きな釜にたっぷり入ったお湯で茹でます。

うどんは大体10分〜15分程度で茹であがります。
釜揚げうどんはこのタイミングで茹であがったアツアツの麺を釜から直接とって食べるメニューなのです。
- 釜揚げうどん・・・釜から直接どんぶりに麺をとって、つけつゆで食べる。
- 釜揚げかけ(釜かけ)・・・釜から直接どんぶりに麺をとって、かけだしをかける。
- 釜玉・・・生卵を丼に入れて、釜から直接アツアツの麺を入れ、醤油(もしくは特製のだし)で食べる
釜から直接アツアツの麺をとるので、メニューに「釜」がつくんですね。
お店で注文する時、タイミングが悪いと(麺を茹で始めたばかりだと)釜揚げメニューはすぐに食べられないことがあります。
うどんを茹でるのに10〜15分かかるので、麺の茹で上がるタイミングでないと「釜揚げメニュー」は提供できないからなんですね。
3.水で締める
釜揚げ系のうどん以外のメニューは茹で上がった麺を1度水で締めてから使います。
茹であがった麺を大量の冷水に入れてもみ洗いし、一気に締めます。
余計な塩分やぬめりがとれて、ギュッと締まった麺になるんですね。

この水で締めた麺をせいろの上にとった状態が「うどん玉」という状態です。

地元の香川県民はこの「うどん玉を買って帰って家で食べる」なんてこともよくやっています。
この冷たいうどん玉で作るメニューがこちら。
- しょうゆうどん・・・醤油をかける。
- ひやかけ(ひやひや)・・・冷たいかけだしをかける。
- ぬるかけ(ひやあつ)・・・熱いかけだしをかける。
- ざるうどん・・・ざるに入れてつけつゆで食べる。
- 冷やしうどん・・・冷水にとってつけつゆで食べる。
- ぶっかけうどん(冷)・・・ぶっかけだしをかける。
ざるにのせると「ざるうどん」に。

麺のコシや刺身のような新鮮さを味わいたい方は冷たいうどんのメニューを頼むのがいいですね!
お店では基本的にこのうどん玉の状態で麺が保管されています。
30分以上たつと麺の鮮度が落ちてコシがなくなります。
4.お湯で温める。
あたたかいうどんは水で締めたあとのうどん玉を再度あたためてから食べます。
かけうどんや湯だめうどんは1度水で締めたうどんをあたためているんですね。
これが釜揚げうどんと湯だめうどんの違いです。
セルフのお店によっては自分で茹でることもできますね。

釜揚げの時とは違って水で締めているので、表面が滑らかでツルッとしています。
- かけうどん・・・熱いかけだしをかける。一番ノーマルなうどん。
- ぬるかけ(あつひや)・・・冷たいかけだしをかけるぬるかけうどん。
- 湯だめうどん・・・お湯にとってつけだしで食べる。
- ぶっかけうどん(熱)・・・熱いぶっかけだしをかける。
- しっぽくうどん・・・根菜と鶏肉を炊いた特製のだしをかける。
- 鍋焼きうどん・・・肉・卵・わかめ・ネギなどを鍋で一緒に煮るうどん。
- カレーうどん・・・カレー、もしくはカレーだしをかける。
だしの風味や奥行き感はあたたかいだしの方が感じやすいです。
麺とダシのトータルのバランスを楽しみたい方はあたたかいうどんを頼むのがいいですね!
「釜揚げうどん」と「湯だめうどん」の違い
ということで、もうお分かりいただけましたよね?
切った麺を最初に茹であげた段階で食べるのが「釜揚げうどん」。

水で締めたあとのうどん玉を、お湯であたためて食べるのが「湯だめうどん」です。

見た目は同じように見えますが、製造工程が全然違うメニューなのです。
「ひやあつ」と「あつひや」も一覧表で理解可能
讃岐うどんには「ひやあつ」とか「あつひや」という独特の注文方法があります。
これもうどん作りの工程を知ったあとなら覚えやすくなりますよ。
ひやあつ・あつひやなどの呼び名は最初が「麺」、後ろが「ダシ」という関係になっています。
詳しくはこちらの記事にまとめていますのでご覧ください。
讃岐うどんメニュー一覧とうどんの工程まとめ
うどん作りの工程を理解すると、また一段と讃岐うどんの楽しみ方が広がります。
「釜揚げのかけうどん(釜かけ)」はお店のシステムの都合上提供できないお店もたくさんありますが、もしもしチャンスがありそうならぜひ食べてもらいたい一品です。
めちゃくちゃおいしいですよ。
個人的に好きなメニューは、釜玉を頼んで、通常の食べ方である醤油をかけるのではなく「かけだし」をかけ、卵とじうどんみたいにして食べる「釜玉かけ」が超オススメです。
これも工程を理解しているからこそ注文できる裏メニュー。
できるお店は限られるので、ぜひともお店に迷惑をかけないように探してみてください。
お店によって作業の流れが違うので、そのお店の仕組みまで理解してスマートに注文できると讃岐うどん上級者ですね。